专利摘要:

公开号:WO1991018154A1
申请号:PCT/JP1991/000551
申请日:1991-04-24
公开日:1991-11-28
发明作者:Yukuo Shinozaki;Mamoru Shinozaki
申请人:Takenaka Corporation;
IPC主号:E06B5-00
专利说明:
[0001] 明 細 結露防止用構造体 本 発 明 の 背 景
[0002] 発 明 の 分 野
[0003] 本発明は、 結露防止用構造体に係り、 詳しくは、 空間を形成する結露防止用構 造体および室内空間の出入口に設けられる結露防止用鐧製扉に関する。
[0004] 先 行 技 術
[0005] 従来、 例えば、 気密性の高いマンショ ン, ホテル等の室内では、 室内でのス ト —ブ等の使用により湿度が高くなり、 人間に不快感を与えること力ある。
[0006] そこで、 従来、 人間にとって快適な室内空間を作り出すために、 室内空間の湿 分を適度に調整し、 結露の発生を抑制する壁, 天井等の結露防止用構造体が開発 されている。
[0007] 第 6図は、 このような空間を形成する結露防止用構造体を示すもので、 符号 1 1は、 空間 1 3を形成する壁からなる結露防止用構造体を示している。
[0008] この結露防止用構造体 1 1は、 コンクリート下地 1 5により形成されている。 このコンクリート下地 1 5の空間 1 3側の面には、 断熱層 1 Ί力形成され、 この 断熱層 1 7の空間 1 3側の面には、 難燃性を有する石裔ボード 1 9が貼着されて いる。
[0009] この石膏ボード 1 9の空間 1 3側の面には、 空間 1 3内の湿度力高い時には湿 分を吸収し低い時には自然放出する吸放湿性層 2 1力形成されており、 この吸放 湿性層 2 1は、 例えば、 湿分を 2 0 0〜3 0 0 g Znf保持できる壁紙を貼着する ことにより形成されている。 また、 吸放湿性層 2 1の壁紙に吸放湿性を付与する ために、 吸放湿性を有する材料、 例えば、 高吸水性ポリマー等と輯み合わせて構 成されている。
[0010] そして、 断熱層 1 7は、 発泡ウレタンゃスタイ口フォーム等の有機系断熱材に より形成されている。
[0011] 以上のように構成された空間を形成する結露防止用構造体では、 断熱層 1 7に より外部からの熱を遮断するとともに、 空間 1 3内の湿分を吸放湿性層 2 1によ り調整することができ、 空間 1 3の湿度を人間にとって快適な状態に保持するこ とができ、 結露の発生を抑制することができる。
[0012] し力、しながら、 断熱層 1 7を形成する発泡ウレタンゃスタイ口フォーム等の有 機系断熱材は、 熱伝導率が 0.02〜0.03 (kcal/mhr て) であり非常に小さいため、 優れた断熱性能を示すが、 有機質系であるため燃え易いという問題があつた。 このため、 防火上の法的な制約や強度的な問題から、 例えば、 断熱層 1 7の空 間 1 3側の面に、 難燃性の石膏ボード 1 9を貼着し、 これを下地として壁紙から なる吸放湿性層 2 1を形成する必要があり、 施工工程が多くなるとともに、 手間 がかかり、 空間 1 3が狭められるという問題があった。
[0013] このような問題点を解決するために、 断熱層 1 7を、 発泡モルタル, パーライ トモルタル等の無機質系の断熱材により形成することが考えられる。
[0014] このような無機質系断熱材は燃え難いという性質を有するが、 熱伝導率が 0. 2 〜0. 3 (kcal/mhr ΐ ) であり、 有機質系断熱材 (0.02〜0.03kcal/mhr'C ) と比較 すると非常に大きいため、 断熱性能が有機質系断熱材と比較して劣るという問題 力、めつた。
[0015] このため、 目的とする断熱性能を確保することは困難であるばかりでなく、 そ の性能を確保するためにはかなりの厚さを要求されることになる。
[0016] また、 このような無機室系断熱材について、 断熱性能を向上させようとすると 、 強度が極めて弱くなり、 仕上げの下地としての機能を満足できないという問題 があった。
[0017] 一方、 従来から、 集合住宅の玄関の扉は、 主に防火上の制約から鐧製の既製品 が使用されている。
[0018] ところ^、 近年においては、 玄関に近いいわゆる 「水まわり」 には、 洗面所, 浴室, 便所等がユニットになって配置されることが多い。 このため、 洗面所等か ら玄関にかけての廊下や、 玄関と洗面所等を連結する接続空間では湿度が高い。 従って、 秋から冬に向って温度が低くなつたとき、 玄関の鋼製扉の室内側の表面 には、 湿度の高い空気が接し、 これにより、 鐧製扉の表面に露点に達した空気中 の水分が結露し、 初めは微細な水滴の粒がやがて大きな粒となって扉の表面を流 下し、 扉の下部から外部の床および内部の廊下等を水びたしにする虞がある。 このような鐧製扉の結露を防止するには、 廊下や接続空間の空気の湿度を下げ たり、 綱製扉の表面を露点以上に温めること等が考えられる。
[0019] しかしながら、 浴室等に出入する度に水蒸気を含んだ空気力廊下や接続空間に 流出し、 湿度を高くするので、 廊下や接続空間の湿度を下げることは、 非常に困 難である。
[0020] また、 例えば、 自動車のガラスに電気抵抗を張り巡らし、 この電気抵抗に電気 を流して熱を発生させるような方法等によって、 鋼製扉の表面を露点以上に温め ること力く考えられる力、 鐧製扉はガラスのような不導体ではないため非常に困難 である。
[0021] 本 発 明 の 概 要
[0022] 本発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、 断熱性能とし ては有機質系断熱材に近い性能を有し、 かつ、 難燃性という観点からは、 従来の 無機質系断熱材の性能を有し、 さらに、 吸放湿性を有する断熱層を形成すること により、 空間内の湿度を快適な状態に調整し、 結露の発生を確実に防止すること ができる空間を形成する結露防止用構造体を提供することを目的とする。
[0023] 本発明の別の目的は、 結露の発生を確実に防止することができる結露防止用鋼 製扉を提供することにある。
[0024] 請求項 1記載の空間を形成する結露防止用構造体は、 空間を形成するコンクリ ート下地の前記空間側の面に、 断熱層を形成し、 この断熱層の前記空間側の面に 、 前記空間内の湿度が高 、時には湿分を吸収し低レ、時には自然放出する吸放湿性 層を形成するとともに、 前記断熱層を、 セメント 1 0 0重量部に対し、 合成樹脂 エマルションの固形分換算 3〜 5 0重量部と, 有機マイクロバルーン 1〜2 0重 量部と, 炭素繊維 0. 3〜5重量部と, 無機マイクロバルーン 1 0〜2 0ひ重量部 とを混合した断熱材を、 前記コンクリ一ト下地の前記空間側の面に湿式施工する ことにより形成してなるものである。
[0025] また、 請求項 1記載の空間を形成する結露防止用構造体において、 セメント 1 0 0重量部に対し、 無機マイク口バル一ン 1 0〜 2 0 0重量部としたのは、 1 0 重量部以下ではコストの高い他の材料の割合が多くなるためコスト高になり、 耐 火性能の向上にもあまり寄与しないからであり、 2 0 0重量部以上では強度的に 脆くなるからである。 耐火性能の向上, 強度, コスト等を考慮すると、 無機マイ クロバルーンは、 望ましくは 1 0〜1 0 0重量部である。
[0026] ここで、 断熱材の湿式施工とは、 粘性流動体である断熱材を、 吹き付け, コテ 塗り等でコンクリート下地の表面に付着させて断熱層を形成することをいう。 請求項 1記載の空間を形成する結露防止用構造体では、 吸放湿性層を空間内に 面して形成したので、 空間内の湿度が高い時には湿分が吸収され、 湿度が低い時 には湿分が自然放出され、 空間内の湿度の自動調整が行なわれる。
[0027] また、 コンクリート下地に、 例えば、 合成樹脂エマルシヨン, 炭素繊維, 有機 マイクロバル—ンおよび必要な場合には水溶性樹脂や消泡剤, 防黴剤等を予め混 合混練したペースト状の混合物に、 セメントと無機マイクロバルーンを混合混練 して製造された断熱材を、 湿式施工して、 シームレスな断熱層を形成したので、 結露防止用構造体の内外の熱伝導が有効に阻止されるとともに、 難燃性が向上さ れる。
[0028] さらに、 断熱層自体が透湿係数は小さいにもかかわらず適度の吸水率を有する ので、 室内で湿度が高くなると断熱層が湿分を吸収し、 この断熱層内に溜め、 室 内の湿度が低くなると、 断熱層から湿分を放出し、 吸放湿性層の湿度調整機能が 補助される。
[0029] 請求項 2記載の空間を形成する結露防止用構造体は、 空間を形成するコンクリ ート下地の前記空間側の面に、 断熱層を形成し、 この断熱層の前記空間側の面に 、 前記空間内の湿度が高 、時には湿分を吸収し低い時には自然放出する吸放湿性 層を形成するとともに、 前記断熱層を、 セメ ント 1 0 0重量部に対し、 合成樹脂 エマルショ ンの固形分換算 3 ~ 5 0重量部と, 有機マイクロバルーン 1〜2 0重 量部と, 炭素繊維 0. 3〜 5重量部とを混合した断熱材を、 前記コンクリート下地 の前記空間側の面に湿式施工することにより形成してなるものである。
[0030] ここで、 セメ ント 1 0 0重量部に対し、 合成樹脂エマルショ ンの固形分換算 3 〜5 0重量部としたのは、 3重量部以下では接着性能が低下し、 5 0重量部以上 では耐火性能が低下する一方、 コスト高となるからである。
[0031] また、 セメント 1 0 0重量部に対し、 有機マイクロバルーン 1〜2 0重量部と r
[0032] したのは、 1重量部以下では断熱性能が低下し、 2 0重量部以上では耐火性能や 強度が低下する一方、 コス ト高となるからてある。
[0033] さらに、 セメント 1 0 0重量部に対し、 炭素繊維 ϋ . 3〜5重量部としたのは 、 0 . 3重量部以下ではマ トリ ックスの補強効果並びに収縮に伴うひび割れ防止 効果が低くなるためであり、 5重量部以上では作業性が悪くなる一方、 コス ト高 となり、 その割りには補強効果はそれ程向上しないからである。
[0034] 請求項 2記載の空間を形成する結露防止用構造体では、 請求項 1記載の空間を 形成する結露防止用構造体と同様に、 吸放湿性層により空間内の湿度の自動調整 が行なわれるとともに、 この吸放湿性層の湿度調整機能が断熱層により補助され 、 さらに、 断熱層本来の機能により結露防止用構造体の内外の熱伝導が有効に阻 止される。
[0035] 請求項 3記載の結露防止用鐧製扉は、 室内空間の出入口に設けられた鐧製の扉 本体に、 その室内空間側の面に断熱層を形成するとともに、 この断熱層を、 セメ ントと、 合成樹脂エマルシヨンと、 マイクロバルーンと、 炭素繊維とを混合した 断熱材により形成してなるものである。
[0036] 請求項 3記載の結露防止用鐧製扉では、 扉本体に、 例えば、 合成樹脂エマルシ ヨン, 炭素繊維, マイクロバルーンおよび必要な場合には水溶性樹脂や増粘剤, 消泡剤, 防黴剤等を予め混合混練したペース ト状の混合物に、 セメ ントを混合混 練して製造された断熱材を、 例えば、 湿式施工して、 シームレスな断熱層が形成 され、 室外と室内の熱伝導が有効に阻止され、 鋼製扉の室内側面と室内との温度 差が最小限に抑制される。
[0037] また、 断熱層自体が透湿係数は小さいにもかかわらず適度の吸放湿性を有する ので、 室内で湿度が高くなると断熱層が湿分を吸収し、 この断熱層内に溜め、 室 内の湿度と平衡を図る。
[0038] ここで、 断熱材の湿式施工とは、 粘性流動体である断熱材を、 吹き抜けまたは コテ塗り等で扉本体の表面に付着させて断熱層を形成することをいう。
[0039] 請求項 4記載の結露防止用鋼製扉は、 室内空間の出入口に設けられた鐧製の扉 本体に、 その室内空間側の面に断熱層を形成するとともに、 この断熱層を、 セメ ント 1 0 0重量部に対し、 合成樹脂エマルショ ンの固形分換算 3〜 5 0重量部と 、 有機マイクロパル一ン〗〜 2 0重量部と、 炭素繊維 0 .3〜5重量部と、 無機マ イクロバルーン 1 0〜2 0 0重量部とを混合した断熱材により形成してなるもの である。
[0040] また、 請求項 4記載の結露防止用鋼製扉において、 セメント 1 0 0重量部に対 し、 無機マイク口バル一ン 1 0〜 2 0 0重量部としたのは、 1 0重量部以下では コストの高い他の材料の割合が多くなるためコスト高になり、 耐火性能の向上に もあまり寄与しないからであり、 2 0 0重量部以上では強度的に脆くなるからて ある。 耐火性能の向上, 強度, コスト等を考慮すると、 無機マイクロバルーンは 、 望ましくは 1 0〜 1 0 0重量部である。
[0041] 請求項 4記載の結露防止用鐧製扉では、 請求項 3記載の結露防止用鋼製扉と同 様に、 鐧製扉の室内側面と室内との温度差カ嘬小限に抑制される。
[0042] 請求項 5記載の結露防止用鐧製扉は、 室内空間の出入口に設けられた鐧製の扉 本体に、 その室内空間側の面に断熱層を形成するとともに、 この断熱層を、 セメ ント 1 0 0重量部に対し、 合成樹脂エマルショ ンの固形分換算 3〜 5 0重量部と 、 有機マイクロバルーン 1〜2 0重量部と、 炭素繊維 0 .3〜 5重量部とを混合し た断熱材により形成してなるものである。
[0043] ここで、 請求項 4および 5記載の結露防止用鐧製扉において、 セメント 1 0 重量部に対し、 合成樹脂エマルショ ンの固形分換算 3〜5 0重量部としたのは、 3重量部以下では接着性能が低下し、 5 0重量部以上では耐火性能が低下する一 方、 コスト高となるからである。
[0044] また、 セメント 1 0 0重量部に対し、 有機マイクロバルーン 1〜2 0重量部と したのは、 1重量部以下では断熱性能が低下し、 2 0重量部以上では耐火性能や 強度が低下する一方、 コスト高となるからである。
[0045] さらに、 セメ ント 1 0 0重量部に対し、 炭素繊維 3〜5重量部としたのは 、 0 . 3重量部以下ではマトリソクスの補強効果並びに収縮に伴うひび割れ防止 効果が低くなるためであり、 5重量部以上では作業性が悪くなる一方、 コスト高 となり、 その割りには補強効果はそれ程向上しないからである。
[0046] 請求項 δ記載の結露防止用鐧製扉では、 請求項 3記載の結露防止用鋼製扉と同 様に、 鐧製扉の室内側面と室内との温度差が最小限に抑制される。 同 面 の 簡 単 な 説 明
[0047] 第 1図は本発明の空間を形成する結露防止用構造体の一実施例を示す縦断面図 である。
[0048] 第 2図は本発明の結露防止用鋼製扉の一実施例を示す正面図である。
[0049] 第 3図は第 2図の H一 BI線に沿う横断面図である。
[0050] 第 4図は結露防止用鋼製扉の横断面図である。
[0051] 第 5図は本発明の結露防止用鐧製扉の実験結果を示す折れ線グラフである。 第 6図は従来の空間を形成する結露防止用構造体を示す縦断面図である。 本発明を卖施するための最良の形態
[0052] 以下、 本発明の詳細を図面に示す実施例について説明する。
[0053] 第 1図は、 本発明の構造体の第 1実施例を示すもので、 図において、 符号 3 1 は、 空間 3 3を形成する結露防止用構造体を示している。
[0054] この結露防止用構造体 3 1は、 コンクリート下地 3 5により形成されている。 このコンクリート下地 3 5の空間 3 3側の面には、 断熱層 3 7力く形成され、 この 断熱層 3 7の空間 3 3側の面には、 空間 3 3内の湿度が高い時には湿分を吸収し 低い時には自然放出する吸放湿性層 3 9力く形成されている。
[0055] この吸放湿性層 3 9は、 例えば、 湿分を 2 0 0〜3 0 0 g Zm2保持できる壁紙 を貼着することにより形成され、 壁紙に吸放湿性を付与するために吸放湿性を有 する材料、 例えば、 高吸水性ポリマー等と組み合わせて構成されている。
[0056] そして、 断熱層 3 7は、 コンクリート下地 3 5の空間 3 3側の面に、 粘性流動 体である断熱材を付着させることにより形成されている。
[0057] この断熱材は、 セメント, 合成樹脂エマルシヨン, 炭素繊維, 有機マイクロバ ルーン, 水, 水溶性樹脂, 増粘剤, 消泡剤, 防黴剤, 無機マイクロバルーンから 構成されている。
[0058] セメ ントは、 早強ポルトランドセメ ント力く使用されている。
[0059] また、 合成樹脂エマルシヨ ンは、 例えば、 アクリル系, 酢酸ビニール系, 合成 ゴム系, 塩化ビニリデン系, 塩化ビュル系またはこれらの混合系とされている。 炭素繊維は、 例えば、 織維長さ約 6麵とされている。
[0060] さらに、 有機マイクロバルーンは、 その粒径が例えば、 1 0〜1 0 0 mとさ れ、 比重が 0 . 0 4以下とされている。 無機マイクロバルーンの粒径は、 例えば 、 5〜2 0 0 / mとされており、 比重は 0 , 3〜0 . 7とされている。
[0061] また、 増粘剤は、 例えば、 メチルセルローズ, ポリビニルアルコール, ヒドロ キシェチルセルローズ等の水溶性高分子化合物とされている c
[0062] このような断熱材は、 合成樹脂エマルショ ン 2 8重量部(固形分換算 6 . 3重 量部) 、 炭素繊維 2 . 6重量部、 有機マイクロバルーン 2 4重量部、 水溶性樹脂 0 . 4重量部、 水 1 3 7重量部、 それに少量の増粘剤、 消泡剤、 防黴剤から構成 される半液体状混合物 1 0 0重量部に、 粉体 1 0 0重量部を混合混練して製造さ れる。
[0063] 粉体は、 早強ポルトランドセメント 1 0 0重量部に対し、 無機マイク口バル一 ン 1 6重量部から構成されている。
[0064] このようにして製造された断熱材は、 第 1表に示すような性質を有する。 即ち、 熱伝導率が 0 . 0 6 (kcal/mhr ) , 生比重が 0 . 5 4 , 気乾比重が 0
[0065] . 3 1 , 曲げ強度 1 2 . 8 (kgf/cm) , 圧縮強度 1 4 .7 (kgf/cii) , 付着強度 6
[0066] . 2 (kgf/cm) , 透湿係数が 0 . 3 1 5 ( g/mhmmHg ) , 吸水率が 3 1 . 4 (%
[0067] ) である。
[0068] 以上のように構成された空間を形成する結露防止用構造体は、 コンクリ一ト下 地 3 5の空間 3 3側の面に、 粘性流動体である断熱材を吹き付け, コテ塗り, 空 隙への充«等の湿式施工により、 例えば、 厚さ 1 0〜1 5删の断熱層 3 7を形成 し、 この断熱層 3 7を十分に乾燥させた後に、 壁紙からなる吸放湿性層 3 9をコ ンクリート下地 3 5に貼着して構成される。
[0069] しかして、 以上のように構成された空間を形成する結露防止用構造体は、 吸放 湿性層 3 9を空間 3 3内に面して形成したので、 空間 3 3内の湿度が高い時には 湿分が吸収され、 湿度が低い時には湿分が自然放出され、 空間 3 3内の湿度の自 動調整が行なわれ、 空間 3 3を人間にとって快適な状態に保持することができる また、 コンクリート下地 3 5に、 例えば、 合成樹脂エマルシヨン, 炭素繊維, 有機マイクロバルーンおよび必要な場合には水溶性樹脂や消泡剤, 防黴剤等を予 め混合混線したペースト状の混合物に、 セメントと無機マイクロバルーンを混合 混練して製造された断熱材を、 湿式施工して、 シームレスな断熱層 3 7を形成し たので、 結露防止用構造体の内外の熱伝導を有効に阻止することができるととも に、 難燃性を向上することができ、 断熱性能としては有機質系断熱材に近い性能 を有し、 かつ、 難燃性という観点からは 従来の無機質系断熱材の性能を有し、 さらに、 吸放湿性を有する断熱層 3 7を形成することにより、 空間 3 3内の湿度 を快適な状態に調整し、 結露の発生を確実に防止することができる。
[0070] 即ち、 断熱層 3 7の断熱材は、 熱伝導率が 0 . 0 6 (kcal/mhr X ) であり、 有 機質系の断熱材の熱伝導率 ( 0 . 0 2〜 0 3 kCal/mhr°C ) と比較して、 それ ほど大きくないため、 有機質系断熱材とほぼ同様の断熱性能を有することができ る。 これは、 有機マイクロバルーンや無機マイクロバルーンを含有しているため 、 モルタル中に空気溜まりを形成することになるからである。 また、 このように 、 モルタル中に空気溜まりが形成されているため、 生比重が 0 . 5 4 , 気乾比重 が 0 . 3 1となり、 非常に軽い断熱材を形成することができる。
[0071] さらに、 このような断熱材は無機の材料を多量に舍有する無機質系断熱材とな るため、 有機系断熱材と比較して難燃性を大幅に向上することができる。
[0072] また、 断熱材は、 セメントをマトリックスとし、 これにマイクロバルーン, 合 成樹脂エマルション, 炭零繊維を組み合わせることにより内部結合が強固となり ため、 従来の硬質ウレタンフォームの圧縮強度 ( 1 . 4〜2 . O kgf/cm) や、 ポ リスチレンフォームの圧縮強度 (2 . 5〜3 . O kgf/on2) 、 あるいは発泡断熱ゥ レタンフォームの曲げおよび圧縮強度 (3 . 0〜5 . O kgf/cm2) 等に比べ、 本発 明の断熱材の圧縮強度が 1 4 . 7 kgf /cm, 曲げ強度が 1 2 , 8 kgf/ofとなり、 従 来よりも強度を大幅に向上することができる。
[0073] さらに、 合成樹脂エマルシヨンを含有しているため、 断熱材のコンクリート下 地 3 5に対する付着強度が 6 . 2 kgf/ciSとなり、 断熱材のコンクリート下地 3 δ への一体化を促進することができ、 断熱材の剥離を確実に防止することができる 。 このため、 断熱材を湿式施工することができ、 従来工法の発泡ウレタン吹付け , ボード貼りや断熱ボード類による乾式施工等においては施工が困難であった天 井面への施工や、 梁型等を舍む場合の出隅, 入隅等の多い建物, 円形状の建物等 への断熱材の施工も、 容易に行なうことができる。 このように、 断熱材の断熱性能, 難燃性および強度等を向上することができる ので、従来のように、 防火上の法的な制約や強度的な問題から、 断熱層 3 7上に 、 石膏ボード等の難燃性の材料を貼り付けて、 これを下地として吸放湿性層 3 9 を形成する必要がなく、 断熱層 3 7を下地として、 この上に直接吸放湿性層 3 9 を形成することができ、 施工工程を大幅に低減することができ、 納まり上広い有 効面積 (空間) を確保でき、 手間やコストを大幅に削減することができる。
[0074] そして、 断熱層 3 7の断熱性能が向上したことに伴い、 結露防止用構造体 3 1 の室内側面と室内における温度差を最小限に抑制することができ、 結露防止用構 造体 3 1の室内側面に結露が発生することを確実に防止することができる。
[0075] さらに、 断熱層 3 7自体力 透湿係数が 0. 315 (g/nfhmmHg)と小さい一方、 吸 水率が 31.4 (%) と適度の吸水性能を有しており、 透湿係数は小さいにもかかわ らず適度の吸水率を有するので、 吸放湿性層 3 9の吸収できる湿分の量を越える 湿分は、 断熱層 3 7により吸収し、 この断熱層 3 7内に溜め、 室内の湿度が低く なると、 断熱層 3 7から湿分を放出し、 吸放湿性層 3 9の湿度調整機能を補助す ることができ、 吸放湿性層 3 9が吸収できる湿分以上の湿分が空間 3 3に発生し た場合でも、 断熱層 3 7により湿分を吸収することができ、 結露の発生を確実に 防止することができる。
[0076] 第 1表の右側には、 本発明の空間を形成する結露防止用構造体の第 2実施例に おける断熱材の性質を示している。 この実施例の断熱層 3 7における断熱材は、 合成樹脂エマルション (固形分濃度 4 5 %) 6 2重量部(固形分換算 2 7 . 9重 量部) 、 炭素繊維 2 . 6重量部、 有機マイクロバルーン 1 0 . 4重量部、 水 1 2 5重量部、 それに少量の増粘剤、 消泡剤、 防徵剤とから構成される半液体状混合 物 1 0 0重量部に、 早強ポルトランドセメ ント 1 0 0重量部を混合混練して製造 されている。
[0077] この断熱材の性質は、 熱伝導率が 0 . 0 5 (kcal/mhrて) , 生比重が 0 . 5 2 , 気乾比重が 0 . 3 0 , 曲げ強度 1 4 . 1 (kgf/cii) , 圧縮強度 1 6 .5 (kgf/cifi ) , 付着強度 6 . 8 (kgf/cm) , 透湿係数が 0 . 1 2 7 ( g/nfhmmHg ) , 吸水率 が 2 0 . δ ( % ) であった。
[0078] このような断熱材により形成された断熱層 3 7を、 コンクリート下地 3 5に形 成することにより、 上記実施例とほぼ同様の効果を得ることができる。
[0079] 即ち、 断熱層 3 7の熱伝導率が 0. 0 δ (kcal/mhr C ) であり、 有機質系の断 熱材の熱伝導率 (0 . 0 2 0 . 0 3 kcal/tnhr°C ) と比較して、 それほど大きく ないため、 有機質系断熱材とほぼ同様の断熱性能を有することができる。
[0080] また、 断熱層 3 7自体が、 透湿係数が 0.127 (g/m2hmmHg)と小さい一方、 吸水率 が 2 0 . 5 (%) と適度の吸水性能を有しており、 透湿係数は小さいにもかかわ らず適度の吸水率を有するので、 吸放湿性層 3 9の吸収できる湿分の量を越える 湿分は、 断熱層 3 7により吸収し、 この断熱層 3 7内に溜め、 室内の湿度が低く なると、 断熱層 3 7から湿分を放出し、 吸放湿性層 3 9の湿度調整機能を補助す ることができ、 吸放湿性層 3 9力、'吸収できる湿分以上の湿分力、'空間 3 3に発生し た場合でも、 断熱層 3 7により湿分を吸収することができる。
[0081] 従って、 このような空間を形成する結露防止用構造体では、 断熱性能としては 有機質系断熱材に近い性能を有し、 かつ、 難燃性という観点からは、 従来の無機 質系断熱材の性能を有し、 さらに、 吸放湿性を有する断熱層 3 7を形成すること により、 空間 3 3内の湿度を快適な状態に調整し、 結露の発生を確実に防止する ことができる。
[0082] 尚、 断熱層 3 7と吸放湿性層 3 9との間に、 樹脂混入の薄塗りモルタルを 1 2 程度介装しても良い。 そして、 この場合には、 より下地の精度が要求される きめの細かい化粧材、 例えば、 塗装やきめの細かいクロス等の施工を可能とし、 また、 壁面の強度を一層増大することができる。
[0083] また、 断熱材を、 セメント 1 0 0重量部に対し、 合成樹脂エマルションの固形 分換算 3 5 0重量部、 有機マイクロバルーン 1 2 0重量部、 炭素繊維 3 5重量部、 無機マイクロバルーン 1 0 2 0 0重量部の範囲内で各材料の使用 量を変更して形成しても、 上記実施例とほぼ同様の効果を得ることができる。 そ して、 この場合には、 各種材料の割合を変更することにより、 強度や比重, 断熱 性能, 耐火性能、 吸放湿性等を変化させることができ、 目的に対応した断熱性能 , 耐火性能や強度, 吸放湿性等を備えた断熱材を得ることができる。
[0084] また、 上記実施例では、 断熱材に少量の増粘剤、 消泡剤、 防黴剤を混合した例 について説明したが、 本発明は上記実施例に限定されるものではなく、 増粘剤、 消泡剤、 防黴剤等を温合しなくても、 また、 必要に応じて他の材料も混合しても 、 上記実施例とほぼ同様の効果を得ることができる。
[0085] 第 1 表 性 質 第 1実施例 第 2実施例 熱伝導率 0. 0 G 0. 05
[0086] (kcal/mhrt) 比 生比重 0. 54 0. 52 気乾比直 0. 3 1 0. 30 曲げ強度 12. 8 1 . 1
[0087] ( kgf/cm)
[0088] 強
[0089] 圧縮強度 1 4. 7 1 6. 5
[0090] ( kgf/cm)
[0091] 度
[0092] 付着強度 モゾレタル モノレタスレ
[0093] (T¾) 6. 2 6. 8
[0094] 1
[0095] 1 ( kgf/cm)
[0096] 1
[0097] 1 透湿係数 0. 3 15 0. 1 27
[0098] g- nihmmHg) 吸水率 3 1. 4 20. 5
[0099] (容積%) (水中 24h) (水中 24h) 第 2図および第 3図は、 本発明の結露防止用鋼製扉の第 1実施例を示すもので 、 図において、 符号 4 1は、 室内空間 43の出入口に設けられた結露防止用鐧製 扉を示している。
[0100] この結露防止用鐧製扉 4 1は、 扉本体 45の室内空間 43側の面に、 第 4図に 示すように、 断熱層 4 7を形成して構成されている。
[0101] この断熱層 47は、 扉本体 45の室内空間 4 3側の面に、 粘性流動体である断 熱材を付着させることにより形成されている。
[0102] この断熱材は、 セメント, 合成樹脂エマルシヨン, 炭素繊維, 有機マイクロバ ルーン, 水, 水溶性樹脂, 増粘剤, 消泡剤, 防黴剤, 無機マイクロバルーンから 構成されている。
[0103] セメントは、 早強ポルトランドセメントカ 吏用されている。
[0104] また、 合成樹脂エマルシヨンは、 例えば、 アクリル系, 酢酸ビニール系, 合成 ゴム系, 塩化ビニリデン系, 塩化ビュル系またはこれらの混合系とされている。 炭素繊維は、 例えば、 繊維長さ約 6腿とされている。
[0105] さらに、 有機マイク口バルーンは、 その粒径が例えば、 1 0〜100〃mとさ れ、 比重が 0. 04以下とされている。 無機マイクロバルーンの粒径は、 例えば 、 5〜200〃mとされており、 比重は 0. 3〜0. 7とされている。 . また、 増粘材は、 例えば、 メチルセルローズ, ポリビュルアルコール, ヒドロ キシェチルセル口一ズ等の水溶性高分子化合物とされている。
[0106] このような断熱材は、 合成樹脂ヱマルシヨン 28重量部 (固形分換算 1 2. 6 重量部) 、 炭素繊維 2. 6重量部、 有機マイクロバルーン 8. 0重量部、 水溶性 樹脂 8重量部, 水 1 60重量部、 それに少量の増粘材、 消泡剤、 防黴剤から 構成される半液体状混合物 1 00重量部に、 粉体 1 00重量部を混合して製造さ れる。
[0107] 粉体は、 早強ポルトランドセメ ン ト 1 00重量部に対し、 無機マイクロバルー ン 1 6重量部から構成されている。
[0108] このようにして製造された断熱材は、 第 1表に示すような性質を有する。 即ち、 熱伝導率が 0. 06 (kcal/mhrt) , 生 比重が 0. 54, 気乾比重 力 0. 3 1, 曲げ強度 1 2. 8 (kgf/cm2) , 圧縮強度 1 4.7 (kgf/cii), 付着 強度 6 . 2 (kgf/cm) , 透湿係数が 0 . 3 1 δ ( g /nfhmmHg;) ,吸水率が 3 1 . 4 { % ) である。
[0109] 上記のような断熱材を扉本体 4 5に湿式施工し て、 断熱層 4 7を形成した結 露防止用鋼製扉 4 1を、 室内空間 4 3の出入口に取り付け、 この場合における外 気温度, 鐧製の扉本体 4 5の室内空間 4 3側の表面温度 s 断熱層 4 7の室内空間 4 3側の表面温度等を測定し、 その測定結果を第 5図に示す。
[0110] 尚、 第 5図において、 秦……秦は外気の温度, △一一△は鋼製の扉本体 3 5の 表面温度, X…… Xは露点温度, ◎—— ©は断熱層 3 7の表面温度: G——0は 室内の湿度, △-—-厶は室内の温度である。
[0111] この実験結果によれば、 断熱層 4 7の室内空間 4 3側の表面温度は、 扉本体 4 5の表面温度よりも高く、 また、 露点温度よりも高いことが分かる。
[0112] また、 扉本体 4 5によってもある程度外部からの温度影響を阻止することがで きるが、 扉本体 4 5の表面温度は、 露点温度よりも低いことが多く、 このため、 扉本体 4 5の表面が室内空間 4 3内に露出すると、 結露が発生すると考えられる 尚、 第 2図および第 3図において、 符号 6 1は扉枠を示しており、 この扉枠 6 1は、 扉本体 4 5の外側から内側に連続している。 このため、 扉枠 6 1の表面も 上記のような断熱材により被覆されている。
[0113] 以上のように構成された結露防止用鐧製扉 4 1は、 扉本体 4 5の室内空間 4 3 側の面に、 粘性流動体である断熱材を吹き付け, コテ塗り, 空隙への充塡等の湿 式施工により、 例えば、 厚さ 1 0〜1 5讓の断熱層 4 7を形成し、 この断熱層 4 7を十分に乾燥して形成される。
[0114] しかして、 以上のように構成された結露防止用鋼製扉 4 1は、 扉本体 4 5に、 例えば、 合成樹脂エマルシヨ ン, 炭素繊維, 有機マイクロバルーンおよび必要な 場合には水溶性樹脂や増粘剤、 消泡剤、 P方黴剤等を予め混合混練したペースト状 の混合物に、 セメントと無機マイクロバルーンを混合混練して製造された断熱材 を、 湿式施工して、 シームレスな断熱層 4 7を形成したので、 室外と室内の熱伝 導力有効に阻止され、 鐧製扉 4 1の室内空間 4 3側の面と室内空間 4 3との温度 差力最小限に抑制され、結露の発生を確実に防止することが きる。 また、 断熱層 4 7は、 断熱性能としては有機質系断熱材に近い性能を有し、 か つ、 難燃性という観点からは、 従来の無機質系断熱材の性能を有する断熱材であ り、 また、 従来のものに比べ高強度でかつ表面が平滑な断熱層 4 7を扉本体 4 5 に形成することができることから、 そのまま使用が可能であり、 さらに、 断熱層 4 7は、 透湿係数は小さいにもかかわらず適度の吸放湿性を有することから、 断 熱兼吸放湿性機能の両効果によって結露の発生を確実に P方止することができる。 即ち、 断熱層 4 7の断熱材は、 熱伝導率が 0 . 0 6 ( kcal/mhr'C ) であり、 有 機質系の断熱材の熱伝導率 (0 . 0 2〜0 . 0 3 kcal/mhr。C ) と比較して、 それ ほど大きくないため、 有機質系断熱材とほぼ同様の断熱性能を有することができ る。 これは、 有機マイクロバル一ンゃ無機マイクロバル一ンを舍有しているため 、 モルタル中に空気溜まりを形成することになるからである。 また、 このように 、 モルタル中に空気溜まりが形成されているため、 生比重が 0 . 5 4 , 気乾比重 が 0 . 3 1となり、 非常に軽い断熱材を形成することができる。
[0115] さらに、 このような断熱材は無機の材料を多量に舍有する無機質系断熱材とな るため、 有機系断熱材と比較して難燃性を大幅に向上することができる。
[0116] また、 断熱材は、 セメントをマトリックスとし、 これにマイクロバルーン, 合 成樹脂エマルシヨン, 炭素繊維を組み合わせることにより内部結合力強固になる ため、 従来の硬質ウレタンフォームの圧縮強度 ( 1 . 4〜2 . 0 kgf /cm2) や、 ポ リスチレンフォームの圧縮強度 (2 . 5〜3 . 0 kgf /cm) 、 あるいは発泡断熱モ ルタルの曲げおよび圧縮強度 ( 3 . 0〜 5 . 0 kgf/cm) 等に比べ、 本発明の断熱 材の圧縮強度が 1 4 . 7 kgf /cm2, 曲げ強度が 1 2 . 8 kgfん11となり、 従来よりも 強度を大幅に向上することができる。
[0117] さらに、 合成樹脂エマルションを舍有しているため、 扉本体 4 5に対する付着 強度が大きくなり、 断熱材の扉本体 4 5への一体化を促進することができ、 断熱 材の剝離を確実に防止することができる。 このため、 断熱材を容易に湿式施工す ることができる。
[0118] そして、 断熱層 4 7の断熱性能が向上したことに伴い、 結露防止用鐧製扉 4 1 の室内空間 4 3側の面と室内空間 4 3における温度差を最小限に抑制することが でき、 結露防止用鋼製扉 4 1に結露が発生することを確実に防止することができ る。
[0119] さらに、 断熱層 4 7自体力く、 透湿係数が 0.315 (g/ rfhramHg)と小さい一方、 吸 水率が 31.4 {%) と適度の吸水性能を有しており、 透湿係数が小さいにもかかわ らず適度の吸放湿性を有するので、 室内空間 4 3内の湿度が高くなると湿分を断 熱層 4 7内に溜め、 室内空間 4 3内の湿度が低くなると、 断熱層 4 7から湿分を 放出し、結露の発生を確実に防止することができる。
[0120] 第 1表の右側には、 本発明の結露防止用鋼製扉 4 1の第 2実施例における断熱 材の性質を示している。 この実施例の断熱層 4 7における断熱材は、 合成樹脂ェ マルショ ン (固形分濃度 4 5%) 6 2重量部(固形分換算 2 7. 9重量部)、炭 素繊維 2. 6重量部、 有機マイク口バル一ン 1 0.4重量部、 水 1 2 5重量部.、 そ れに少量の増粘材、 消泡剤、 P方黴剤とから構成される半液体状混合物 1 0 0重量 部に、 早強ポルトランドセメ ント 1 0 0重量部を混合混練して製造されている。 この断熱材の性質は、 熱伝導率が 0. 0 5 (kcal/mhrて) , 生比重が 0. δ 2 , 気乾比重が 0. 3 0, 曲げ強度 1 4. 1 (kgf/ai) , 圧縮強度 1 6.5 (kgf/cii ) , 付着強度 6. 8 (kgf/cif) , 透湿係数が 0, 1 2 7 (g/ mh關 Hg ) , 吸水率 が 2 0. 5 {%) であった。
[0121] このような断熱材により形成された断熱層 4 7を、扉本体 4 5に形成すること により、 上記実施例とほぼ同様の効果を得ることができる。
[0122] 即ち、 断熱層 4 7の熱伝導率が 0. 0 5 (kcal/mhr X) であり、 有機質系の断 熱材の熱伝導率 (0. 0 2〜0. 0 3kcal/mhr'C) と比較して、 それほど大き くないため、 有機質系断熱材とほぼ同様の断熱性能を有することができる また、 断熱層 4 7自体が、 透湿係数が 0.127 (g/ rfh關 Hg)と小さい一方、 吸水 率が 2 0. 5 {%) と適度の吸水性能を有しており、 透湿係数は小さいにもかか わらず適度の吸放湿性を有するので、 室内空間 4 3内の湿度力高くなると、 湿分 を断熱層 4 7により吸収し、 この断熱層 4 7内に溜め、 室内の湿度が低くなると 、 断熱層 4 7から湿分を放出し、 湿度調整機能を発揮することができ、 結露の発 生を確実に防止することができる。
[0123] 従って、 このような結露防止用鐧製扉 4 1では、 断熱性能としては有機質系断 熱材に近い性能を有し、 かつ、 難燃性という観点からは、 従来の無機質系断熱材 の性能を有する断熱材により、 従来よりも高強度でかつ表面が平滑な断熱層 4 7 を扉本体 4 5に形成することにより、 断熱兼吸放湿性機能の両効果によつて結露 の発生を確実に防止することができる。
[0124] 尚、 上記実施例では、 扉本体 4 5に断 材を湿式施工することにより、 断熱層 7を形成した例について説明した力 本発明は上記実施例に限定されるもので はなく、 断熱材を乾式施工、 即ち、 断熱材により断熱板を形成し、 この断熱板を 扉本体に貼付しても、 上記実施例にほぼ同様の効果を得ることができる。
[0125] また、 断熱材を、 セメント 1 0 0重量部に対し、 合成樹脂エマルショ ンの固形 分換算 3〜5 0重量部、 有機マイクロバルーン 1〜2 0重量部、 炭素繊維 3 〜5重量部、 無機マイクロバルーン 1 0〜2 0 0重量部の範囲内で各材料の使用 量を変更して形成しても、 上記実施例とほぼ同様の効果を得ることができる。 そ して、 この場合には、 各種材料の割合を変更することにより、 強度や比重, 断熱 性能, 耐火性能, 吸放湿性等を変化させることができ、 目的に対応した断熱性能 , 耐火性能や強度, 吸放湿性等を備えた断熱材を得ることができる。
[0126] さらに、 上記実施例では、 断熱材に少量の増粘剤、 消泡剤、 Ρ方黴剤を混合した 例について説明したが、 本発明は上記実施例に限定されるものではなく、 増粘剤 、 消泡剤、 防黴剤等を混合しなくても、 また、 必要に応じて他の材料を混合して も、 上記実施例とほぼ同様の効果を得ることができる。 .
[0127] また、 上記実施例では、 断熱材を、 セメ ント, 合成樹脂エマルション, 有機マ イク口バルーン, 炭素繊維, 無機マイクロバルーンの使用量を限定した例につい て説明したが、 本発明は上記実施例に限定されるものではない。
[0128] また、 上記実施例では、 扉本体 4 5の室内空間 4 3側の面に断熱層 4 7を形成 した例について説明したが、 本発明は上記実施例に限定されるものではなく、 扉 本体の室内空間側の面および外面に断熱層を形成しても、 上記実施例とほぼ同様 の効果を得ることができる。
[0129] 産業上 の利用 可能性
[0130] 請求項 1記載の空間を形成する結露防止用構造体では、 空間を形成するコンク リート下地の空間側の面に、 断熱層を形成し、 この断熱層の空間側の面に、 空間 内の湿度が高い時には湿分を吸収し低い時には自然放出する吸放湿性層を形成す るとともに、 断熱層を、 セメント 1 0 0重量部に対し、 合成樹脂エマルションの 固形分換算 3〜 5 0重量部と, 有機マイクロバルーン 1〜2 0重量部と, 炭素鏃 維 0. 3〜5重量部と, 無機マイクロバルーン 1 0〜2 0 0重量部とを混合した断 熱材を、 コンクリート下地の空間側の面に湿式施工することにより形成したので 、 断熱性能としては有機質系断熱材に近い性能を有し、 かつ、 難燃性という観点 からは、 従来の無機質系断熱材の性能を有し、 さらに、 吸放湿性を有する断熱層 をコンクリート下地に形成することにより、 空間内の湿度を快適な状態に調整し 、 結露の発生を確実に防止することができる。
[0131] 請求項 2記載の空間を形成する結露防止用構造体では、 空間を形成するコンク リート下地の空間側の面に、 断熱層を形成し、 この断熱層の空間側の面に、 空間 内の湿度力高い時には湿分を吸収し低い時には自然放出する吸放湿性層を形成す るとともに、 断熱層を、 セメント 1 0 0重量部に対し、 合成樹脂エマルションの 固形分換算 3〜5 0重量部と, 有機マイクロバルーン 1〜2 0重量部と, 炭素鏃 維 0. 3〜 5重量部とを混合した断熱材を、 コンクリート下地の空間側の面に湿式 施工することにより形成したので、断熱性能としては有機質系断熱材に近い性能 を有し、 かつ、 難燃性という観点からは、 従来の無機質系断熱材の性能を有し、 さらに、 吸放湿性を有する断熱層をコンクリート下地に形成することにより、 空 間内の湿度を快適な状態に調整し、 結露の発生を確実に防止することができる。 請求項 3記載の結露防止用鐧製扉では、 室内空間の出入口に設けられた鐧製の 扉本体に、 その室内空間側の面に断熱層を形成するとともに、 この断熱層を、 セ メントと、 合成樹脂エマルシヨンと、 マイクロバルーンと、 炭素繊維とを混合し た断熱材により形成したので、 扉本体に、 例えば、合成樹脂エマルション, 炭素 織維, マイクロバルーン および必要な場合には水溶性樹脂や増粘剤, 消泡剤, 防黴剤等を予め混合混練したペースト状の混合物に、 セメントを混合混練して製 造された断熱材を、 例えば、 湿式施工して、 シームレスな断熱層が形成され、 室 外と室内の熱伝導が有効に阻止 され、 鐧製扉の室内側面と室内との温度差が最 小限に抑制され、 結露の発生を確実に防止することができる。
[0132] また、 断熱層自体が透湿係数は小さいにもかかわらず適度の吸放湿性を有する ので、 室内で湿度が高くなると断熱層が湿分を吸収し、 この断熱層内に溜め、 結 露の発生を確実に防止することができる。
[0133] 請求項 4記載の結露防止用鐧製扉では、 室内空間の出入口に設けられた鐧製の 扉本体に、 その室内空間側の面に断熱層を形成するとともに、 この断熱層を、 セ メント 1 0 0重量部に対し、 合成樹 脂エマルシヨンの固形分換算 3〜 5 0重量 部と、 有機マイクロバルーン 1〜2 0重量部と、 炭素繊維 0 , 3〜5重量部と、 無 機マイクロバルーン 1 0〜2 0 0重量部とを混合した断熱材により形成したので 、 請求項 3記載の結露防止用鐧製扉と同様に、 鐧製扉の室内側面と室内との温度 差が最小限に抑制され、 結露の発生を確実に防止することができる。
[0134] 請求項 5記載の結露防止用鐧製扉では、 室内空間の出入口に設けられた鐧製の 扉本体に、 その室内空間側の面に断熱層を形成するとともに、 この断熱層を、 セ メント 1 0 0重量部に対し、 合成樹 脂エマルショ ンの固形分換算 3〜5 0重量 部と、 有機マイクロバルーン 1〜2 0重量部と、 炭素繊維 0 .3〜5重量部とを混 合した断熱材により形成したので、 請求項 3記載の結露防止用鐧製扉と同様に、 鐧製扉の室内側面と室内との温度差が最小限に抑制され、 結露の発生を確実に防 止することができる。
权利要求:
Claims請 求 の 範 囲
(1) 空間を形成するコンクリート下地の前記空間側の面に、 断熱層を形成し、 こ の断熱層の前記空間側の面に、 前記空間内の湿度が高い時には湿分を吸収し低レ、 時には自然放出する吸放湿性層を形成するとともに、 前記断熱層を、 セメント 1 0 0重量部に対し、 合成樹脂エマルショ ンの固形分換算 3〜 5 0重量部と, 有機 マイクロバルーン 1〜2 0重量部と, 炭素繊維 0. 3〜5重量部と, 無機マイクロ バルーン 1 0〜2 0 0重量部とを混合した断熱材を、 前記コンクリート下地の前 記空間側の面に湿式施工することにより形成してなることを特徴とする空間を形 成する結露防止用構造体。
(2) 空間を形成するコンクリ一ト下地の前記空間側の面に、 断熱層を形成し、 こ の断熱層の前記空間側の面に、 前記空間内の湿度が高い時には湿分を吸収し低い 時には自然放出する吸放湿性層を形成するとともに、 前記断熱層を、 セメ ント 1 0 0重量部に対し、 合成樹脂エマルションの固形分換算 3〜5 0重量部と, 有機 マイクロバル一ン 1〜2 0重量部と, 炭素繊維 0. 3〜5重量部とを混合した断熱 材を、 前記コンクリート下地の前記空間側の面に湿式施工することにより形成し てなることを特徴とする空間を形成する結露防止用構造体。
(3) 室内空間の出入口に設けられた鐧製の扉本体に、 その室内空間側の面に断熱 層を形成するとともに、 この断熱層を、 セメントと、 合成樹脂エマルシヨ ンと、 マイクロバル一ンと、 炭素繊維とを混合した断熱材により形成してなることを特 徴とする結露防止用鐧製扉。
(4) 室内空間の出入口に設けられた鐧製の扉本体に、 その室内空間側の面に断熱 層を形成するとともに、 この断熱層を、 セメント 1 0 0重量部に対し、 合成樹脂 エマルションの固形分換算 3〜5 0重量部と、 有機マイクロバル一ン 1〜2 0重 量部と、炭素繊維 0 .3〜5重量部と、 無機マイクロバルーン 1 0〜2 0 0重量部 とを混合した断熱材により形成してなることを特徴とする結露防止用鐧製扉。
(5) 室内空間の出入口に設けられた鐧製の扉本体に、 その室内空間側の面に断熱 層を形成するとともに、 この断熱層を、 セメ ント 1 0 0重量部に対し、 合成樹脂 エマルションの固形分換算 3〜5 0重量部と、 有機マイクロバルーン 1〜2 0重 量部と、 炭素繊維 0 .3〜 5重量部とを混合した断熱材により形成してなることを 特徴とする結露防止用鐧製扉。
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优先权:
申请号 | 申请日 | 专利标题
JP2/135870||1990-05-24||
JP13587090A|JP2804820B2|1990-05-24|1990-05-24|空間を形成する結露防止用構造体|
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JP2/271887||1990-10-08||
SE9103459A|SE502093C2|1990-05-24|1991-11-22|Fuktkondensation förhindrande konstruktion innefattande ett utrymme samt dörr för detta utrymme|EP19910908567| EP0484544B1|1990-05-24|1991-04-24|Condensation preventing structure|
DE1991617874| DE69117874T2|1990-05-24|1991-04-24|Kondensationsverhindernde konstruktion|
KR91701777A| KR950005501B1|1990-05-24|1991-04-24|결로방지용 구조체|
NO914984A| NO302769B1|1990-05-24|1991-12-17|Duggkondensasjonshindrende konstruksjon|
FI916083A| FI96709C|1990-05-24|1991-12-20|Kosteuden tiivistymisen estävä rakenne|
NO953486A| NO303462B1|1990-05-24|1995-09-05|Duggkondensasjonshindrende stÕld°r|
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